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さらなる成長投資の実施で<br>「次世代の柱」の確立を目指す

2022年3月期は過去最高益を達成 さらなる成長投資の実施で
「次世代の柱」の確立を目指す

2022年12月22日
8098 稲畑産業
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稲畑産業グループは、2030年頃のありたい姿を定めた長期ビジョン「IK Vision 2030」達成を目指す第2ステージとして、2024年3月期を最終年度とする3カ年の中期経営計画「New Challenge 2023」を推進している。2年目の進捗と新たな成長基軸への取り組みについて、稲畑勝太郎・代表取締役社長に聞いた。

稲畑勝太郎(いなばた・かつたろう)
代表取締役社長執行役員

2022年3月期の業績は過去最高益を達成

 「New Challenge(NC)2023」の初年度にあたる2022年3月期の業績は、グループ全社をあげて主要重点施策に取り組んだ結果、新型コロナウイルス感染症の影響による落ち込みから急回復し、利益面で過去最高益を達成するとともに、計画最終年度(2024年3月期)の目標数値を上回ることができました。
 
 この結果を受けて「NC2023」の目標数値・指標の見直しを行い、目標数値を上方修正しました。
 

 足元の業績については、2023年3月期第2四半期を終えた時点で、「NC2023」の見直し後の2年目の計画値である売上高7,300億円、営業利益195億円に対して、進捗率50%程度と、おおむね想定した範囲で推移しています。

 ここ数年、新型コロナウイルス感染症の影響によって世界各地でサプライチェーンが混乱する事態が続きましたが、そのなかで当社の複合的な商社機能に対する取引先からのニーズが高まりました。他社が調達できない原材料を当社ルートにより在庫機能を活かして安定的に供給したり、代替となる商材を他国からタイムリーに提案・販売したりするなどの機会が何度もあり、取引先の生産や事業の継続に貢献することができました。
 こうして取引先からの期待や信頼に応えることで、新たなビジネスチャンスが生まれ、さらなる長期的な取引拡大へと発展する好循環も生まれています。

 

主力ビジネスの深掘りと成長投資により長期ビジョンを実現

 6つの主要重点施策については変更を行わず、引き続き最終年度に向けて取り組みを強化していきます。

 なかでも「3.将来の成長に向けた投資の積極化」では、新しいステージ、つまり成長投資を加速することで事業拡大を積極的に目指していきます。これまでのオーガニックな事業成長を維持しつつも、M&Aなどを含めた、より積極的な成長投資を実施していく方針です。
 
 投資の方向性としては、既存事業とのシナジーを念頭に、商社グループとしての強みが発揮できる付加価値の高い事業に力を注いでいきます。
 
 自動車・OA分野向けの原材料販売といったトレーディング機能を活かした主力ビジネスをさらに深掘りするとともに、環境・エネルギー分野や食品分野といった成長市場への投資を加速、創出したビジネスを確実に収益化することで、「IK Vision 2030」で掲げた売上高1兆円企業の実現を目指していきます。

予想値は2022年5月10日見直しの公表値

経営理念に基づきサステナビリティ経営を推進

 当社グループは、経営理念「『愛』『敬』の精神に基づき、人を尊重し、社会の発展に貢献する」を掲げ、信頼を礎とする人間尊重の経営を続けています。「社会」を大切にする思想は、今日、世界が目指す「持続可能な社会の実現」に貢献しうるものだと考えています。環境保全、人権の尊重、社員の労働環境への配慮、公正な取引など、解決すべき社会課題は世のなかに山積しています。近年、サステナブルな企業経営を求める社会的な風潮は明らかに加速しており、当社グループも2021年よりサステナビリティ経営の実践に向け、大きく舵を切りました。
 
 世界各地における日々の事業活動のなかで、稲畑産業グループサステナビリティ基本方針に基づく考え方や行動指針を実践することで、長期的な企業価値向上と持続的な社会の実現を目指していきたいと考えます。

株主還元は最重要施策のひとつ

 最後に、株主還元と株主優待についてお話しします。
 
 当社は、株主の皆さまへの利益還元を最重要施策のひとつと位置付けています。2021年3月の「NC2023」のスタートを前に、株主還元方針を一部変更し、「NC2023」の期間中、累進配当(※1)を導入しました。

 これまでも事実上、累進配当を実施していましたが、方針として明文化したことで、「保有するうえで、安心感が違う」と、投資家の皆さまから総じて好意的なご意見をいただいています。

 また2022年2月には、当社の株主還元指標である総還元性向(※2)の目安をそれまでの30~35%から、おおむね50%程度へと引き上げました。これにつきましても機関投資家・個人投資家を問わず、多くの投資家の皆さまから高い評価をいただいています。

※1|1株当たりの配当額については前年度実績を下限とし、減配は行わず、継続的に増加させていくこと
※2|総還元性向=(配当金額+自己株式取得額)÷連結純利益×100

2023年3月期の予想値は2022年11月7日の公表値

 これら株主還元施策に加え、当社では、QUOカードを優待品とする株主優待制度を2015年9月末より導入しています。より多くの個人投資家の皆さまに当社株式を長期的に保有していただきたいとの思いから、株式数・保有期間に応じた長期優遇制度を設定しています。

 2015年の制度導入以来、業績が順調だったことや株主還元施策の拡充などもあり、所有者別株式分布状況における「個人・その他」を、2015年9月末の株主数4,163人、株式数比率11.0%から2022年9月末には株主数4万2,274人、株式数比率20.4%へと大きく伸ばすことができました。

 多くの個人投資家の皆さまに当社グループの経営方針や戦略をご理解いただき、株主として長期に応援いただくことが、当社グループの持続的な企業価値向上の基盤となるものと確信しております。引き続き、当社への変わらぬご支援をよろしくお願い申し上げます。

《Topic》野村IR 資産運用フェア2023に出展

 稲畑産業は、「野村IR資産運用フェア 2023」(2023年1月12日(木)~31日(火))に参加し、稲畑勝太郎による“社長講演会”と、IR担当者がご案内する“企業訪問ツアー”の配信を行いました!このほか、当社の歴史、事業、業績、株主還元・株主優待などの情報も動画コンテンツで発表し、たくさんの方にご視聴いただきました。誠にありがとうございました。
■|野村IR資産運用フェア 2023|■

  概要
配信期間 2023年1月12日(木)~31日(火)
オンライン開催・参加費無料
社長講演会 2023年1月12日(木)13:30~14:00
IR担当者に聞く!
企業訪問ツアー
2023年1月18日(水)12:00~13:30
(Zoomウェビナーを利用したライブ企画)
アーカイブ配信 2023年1月31日(火)15:00まで配信
※配信期間は終了いたしました
ご参考URL https://fair.nomura-ir.co.jp/index.html
2023年1月31日までアーカイブ配信実施

●会社概要(2022年12月1日現在)

                                         
  概要
商号 稲畑産業株式会社
Inabata & Co., Ltd.
業種 卸売業
設立 1918年6月10日
※1890年10月1日 創業
決算月 3月
市場 東証プライム
代表者 代表取締役社長執行役員 稲畑 勝太郎
資本金 93億6千4百万円
発行済株式数 57,114千株※2022年10月25日時点
従業員数 4,339人※連結・2022年9月30日時点


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