個人投資家のための企業情報Webマガジン

アイアールマガジン IR magazine

  1. ホーム
  2. アイアールマガジン
  3. IRレポート
  4. 過去最高の受注残高の進捗で売上高は再び1,000億円へ
過去最高の受注残高の進捗で<br />
売上高は再び1,000億円へ

2023年4月に持株会社体制へ移行 過去最高の受注残高の進捗で
売上高は再び1,000億円へ

2022年10月5日
6332 月島機械
  • LINE

1905 年の創業以来100 有余年にわたり、装置・プラント設備、上下水道設備、さらには環境保全設備の各分野において、独自の技術力で社会と地球環境に貢献してきた月島機械。2023年4月の持株会社体制への移行を控え、中期経営計画の進捗や今後の成長戦略などについて、福沢義之代表取締役社長にお聞きした。

福沢 義之(ふくざわ よしゆき)
代表取締役社長 社長執行役員

 

水環境事業で大型案件を獲得し、受注高は過去最高に

――まずは、貴社の事業概要をご説明ください。強みや競争優位性も教えていただけますか。

福沢 当社は、日常生活に欠かせない浄水場、下水処理場向け設備とサービスを提供する水環境事業と、産業の基盤となる装置・プラントや環境保全設備などを提供する産業事業の2本柱で事業を展開しています。1905 年の創業以来100 有余年にわたり、環境技術で世界に貢献しています。

 水環境事業は、下水処理場における汚泥処理を得意としており、近年は下水汚泥から再生可能エネルギーとなる電気や固形燃料を製造する事業に注力しています。産業事業では、化学、鉄鋼、食品分野に機器やプラントを提供していますが、最近は二次電池関連の事業拡大と技術開発に力を入れており、当社グループの技術で脱炭素社会にも貢献していきます。

――2022年3月期決算(連結)について、注目点を教えてください。

福沢 受注高は、水環境事業で複数の大型案件を獲得し、過去最高となりました。売上高は受注済み案件が進捗し前期比で増収、営業利益は横ばいです。当期純利益は、当社市川工場跡地で物流施設を開発し、その固定資産売却益を計上したことから大幅増益となりました。
 

社名を月島ホールディングス株式会社に変更

――2023年3月期の業績見通しを教えてください。

福沢 過去最高の受注残高を背景に、売上高は1,000億円となる見通しです。営業利益は水環境・産業事業の利益水準は変わらないものの、①2022年4月より運用開始した物流施設におけるフリーレントの影響、②廃棄物処理事業を行う子会社における設備更新に伴う一部設備停止の影響、③持株会社への移行および水環境事業統合に関する構造改革費用、の3つの一過性の要因により、減益を見込みます。しかし、2024年3月期は、これらが解消するため、増益基調に戻る見込みです。
 

※2022年3月期の期首より「収益認識に関する会計基準」等を適用。業績予想は当基準等を適用後の数値。また2023年3月期の予想値は2022年8月12日の公表値

――中期経営計画の進捗状況について教えてください。

福沢 当社は2023年4月に持株会社体制へ移行し、社名を月島ホールディングス株式会社に変更します。①経営基盤の強化、②成長戦略の推進という2つの基本方針を掲げる現中期経営計画は、次期中計に向け持株会社体制を踏まえた経営計画などを策定するための時間が必要と判断し、現計画を1年間延長しました。持株会社体制への移行により、事業会社は業務の執行に集中し意思決定の迅速化を図りながら、経営の効率化、ガバナンスの高度化を推進します。また、JFEエンジニアリング株式会社との水エンジニアリング事業の統合に向けて検討を行っています。

――株主還元への考え方や方針を教えてください。

福沢 財務体質と経営基盤の強化を図りながら、毎期の業績、新規投資、連結配当性向等を総合的に勘案し、安定配当に努めることを利益配分の基本方針としています。株主還元の水準は、総還元性向30~50%を目安としており、安定的かつ弾力的に株主還元を実施していきます。

●会社概要(2022年3月末日現在)

 

商号

月島機械株式会社
TSUKISHIMA KIKAI CO., LTD.

業種

機械

設立

1917(大正6)年5月
※創業 1905(明治38)年8月

決算月

3月

市場

東証プライム

代表者

代表取締役社長 社長執行役員 福沢 義之

資本金

6,646百万円

発行済
株式数

45,625千株

従業員数

2,765人(連結)



《編集タイアップ広告》