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堅調な海外事業と強いCHCポートフォリオ<br />
グローバル化を加速する ゼリアの現在地

積み重ねた信頼、つないでいく未来 堅調な海外事業と強いCHCポートフォリオ
グローバル化を加速する ゼリアの現在地

2026年1月23日
4559 ゼリア新薬工業
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【医療用医薬品事業】と【コンシューマーヘルスケア事業(CHC)】のバランスのとれた両輪経営で事業を拡大してきたゼリア新薬工業。
近年は【海外展開】でも大きく事業を拡大しており、これまでに培った専門領域・事業基盤はすでに確立されているが、この先の10年、20年、どのように進化していくのか。2026年度からスタートする第12次中期経営計画に向けゼリアの現在地をレポートする。

2025年3月期は3期連続過去最高業績を更新

2026年3月期中間期の海外売上高比率は54.5% 高水準を維持 

 ゼリア新薬工業の20253月期は、連結売上高87311百万円、連結経常利益12840百万円で、3期連続の過去最高業績を更新し、海外売上高比率は56.9%に達した。

20263月期中間期は、公表された中間決算によると、連結売上高39960百万円、連結経常利益2656百万円と、前年同期比でそれぞれ-5.8%、-66.6%となった。減収の主な要因は、出荷反動、生産設備の不具合、為替変動による一時的なもので、その多くはすでに是正され下期は回復に向かっており、通期予想は据え置きの連結売上高900億円(前期比3.1%増)、連結経常利益120億円(同6.5%減)としている。海外売上高比率は上期においても54.5%と依然高水準を維持し、通期では57.1%を見込んでいる。

2025年11月5日時点の公表値


 同社の強みの根幹をなす「両輪経営」について、2025年3月期の実績は、【医療用医薬品事業】ではディフィクリアが増収に大きく貢献し、全体では対前年伸率19.0%の589億70百万円、【コンシューマーヘルスケア事業】ではヘパリーゼ群が同伸率14.4%、ウィズワン群が同伸率18.4%と収益増を牽引し、全体では対前年伸率8.4%の281億79百万円となった。  
 

2つのコア事業がそれぞれの強みを活かし収益に貢献することで持続的な成長をもたらしている

両輪経営とグローバル展開で描く成長軌道

①  【医療用医薬品事業】

同社の医療用医薬品の成長軸は欧州主要国が牽引する海外事業だ。第11次中期経営計画(2023-2025)最終年度として掲げた目標は連結売上高900億円、海外売上高比率を50%以上としているが、海外売上高比率は第11次中期経営計画初年度から50%を上回る水準となっている。

 製品別では「ディフィクリア」がフランス・ドイツ・スペイン・イギリスなどで浸透を進め2025年度通期は前年比約1割の伸長を見込む。「アサコール」は高用量製剤1600mg錠が主要国で好調に推移しており、北欧での一時的な出荷制限の影響も解消されつつある。「エントコート」は一部地域でジェネリックの影響を受け減収となったが、最大市場のカナダ向け出荷が下期にずれ込んだことから減少幅は縮小する見込みだ。

 
 一方、国内の成長エンジン・注目株は2025年3月に発売した高カリウム血症治療薬「ビルタサ」だ。本剤はナトリウム非含有という特長から慢性腎臓病や心不全患者など塩分制限のある患者も使いやすく、学会のガイドラインでの紹介も追い風となっている。投薬期間制限が昨年12月1日に解除されたことから、透析専門施設や腎臓・循環器領域での採用拡大を目指し、営業リソースを集中して市場構築を図る。
 

② 【コンシューマーヘルスケア事業 ― CHC】

健康であることやウェルネスを希求する生活者への価値創造が堅実な収益基盤となっているゼリア新薬のCHC事業。なかでも「ヘパリーゼ群」は疲れ・ダルさ対策への訴求を強化したことが奏功し、コロナ禍前の水準を上回る好調を堅持している。
 また、2025年秋には「ヘパリーゼ胃腸内服液EX」「ヘパリーゼ胃腸ドリンク」と新製品を投入。これらにより2025年通期で「ヘパリーゼ群」は前年比10%程度の伸びを見込む。
 

 
 「コンドロイチン群」はデンマークの子会社ZPDで欧州薬局方に準拠した医薬品グレード原料の増産/安定供給を構築するため生産設備の増強を実施。今後、欧州におけるコンドロイチン原料ビジネスを本格的に展開し、同社の高品質コンドロイチンを世界に拡大させるとしている。

    

【 特 集 】 ゼリア新薬工業 成長の軌跡 

社名の由来

 ゼリア新薬工業の社名は「ゼリアトリックス(Geriatrics:老年医学)」に由来し、英語表記の頭文字「G」を勝利のシンボル「Z旗」※1の「Z」に替えて「Zeria」とした。
 抗老化や健康寿命の延伸は今でこそ人々の重要な関心ごとになっているが、今から約70年前、抗生物質全盛の当時「将来必ず生化学の時代が来る」と、人間が本来持っている自然治癒力や恒常性維持機能※2に着目し「独創性なくして事業発展はできない」とした創業者の先見の明が込められている。
 

※1 船舶同士の意思疎通に用いる国際信号旗のひとつ。ビジネスやスポーツシーンではゼロからの挑戦、決意、突破などのメタファーに用いられる

※2 ホメオスタシス 生命活動を維持するため生体内部を常に一定の状態に保とうとする生物に備わっている機能
 




 
創業~1980年代 国内基盤の整備に集中

1955年 :

東京都中央区に株式会社ゼリア薬粧研究所を設立。コンドロイチン配合化粧品を開発・発売。その後医薬品部門を創設し、結合組織の主要構成成分で関節軟骨の構築材料でもあるコンドロイチン硫酸を皮切りに、ローヤルゼリー、肝臓水解物などオリジナリティに富んだ生化学製剤を発売し、現在のコンシューマーヘルスケア事業の礎を築いた。
1970年 :
商号をゼリア新薬工業株式会社に変更。

1975年 :

埼玉工場新設。生産能力増強と供給安定化の基盤整備を確保。

1983年 :

中央研究所(埼玉)新設。R&D基盤を整備。

1988年 :

筑波工場新設。複数拠点体制を構築し、生産能力をさらに拡大。
1990年代~ 医療用医薬品事業本格化

1990年 :

胃潰瘍治療薬「アシノンカプセル150」を発売。以降、白血球減少抑制剤「アンサー20注」の発売等、医療用ポートフォリオを多様化、循環器領域にも拡大。

1998年 :

東証上場を機にシンボルマークや社名ロゴを刷新。企業意思の宣言として5つの価値観からなるコーポレートスピリッツ「Z・E・R・I・A Five」を策定。さらなる飛躍を目指す。

 

2000年代~現在 海外売上拡大の転換期 グローバル展開の本格化

2000年 :

東証第一部に指定替え。大型の成長投資・海外M&Aの土台を整備。

2009年 :

スイスのTillotts Pharma の全株式取得、子会社化により、ASACOL、ENTOCORTなどIBD※3治療薬のグローバル展開基盤を獲得。世界約60カ国に販売網を構築。

2010年 :

デンマーク ZPDの株式を取得し子会社化。

2013年 :

自社創製の機能性ディスペプシア(FD)※4治療剤「アコファイド」を国内で上市。世界初のFD治療薬として差別化に成功。2025年11月時点で、日本を含む世界10カ国で販売中、1カ国で販売承認を取得、4カ国で承認申請中。

2015年 :

ベトナムF.T.ファーマの株式を取得し子会社化。東南アジア展開を強化。

 

※3 炎症性腸疾患

※4 機能性胃腸症 日本人の10人に1人が罹患していると考えられている比較的多い疾患
 
 

 
  国内主軸から海外進出へ転換し、消化器領域に特化したR&D投資の効率性と確度を重視しパイプラインの構築を進め、グローバルスペシャリティファーマとしてのネットワークを拡大する同社。
 積み重ねてきた歴史と現在の成長戦略が組み合わさることで、どのような価値を市場に提供するのか。今後に期待が集まる。 

ゼリアの歴史: https://www.zeria.co.jp/corporate/history/
詳細はこちらからご覧ください

 

株主還元 安定配当が基本 5期連続増配を見込む 

 ゼリア新薬工業は株主への利益還元を経営の最重要課題のひとつと位置づけ、事業で得た利益は成長投資、設備投資への再配分とともに、株主へ安定的かつ継続的に配分・還元をするとしている。
 2026年3月期は48円の配当を予定し、5期連続増配の見込みだ。

 
株主優待

 同社の株主優待は事業内容の理解を深めてほしいとの思いも込め、健康に寄り添い支える企業の姿勢そのものを届ける自社製品で個人投資家からの評価も高い。
 市場のみならず、日々の暮らしのなかで「健康」をキーワードに長年貢献してきた同社ならではの歩みがここにも現れている。


「株主優待インフォーメーション」

クリックするとゼリア新薬工業のHPより「株主優待制度」の詳細をご覧いただけます

 

●会社概要(2025年3月末日現在)

  概要
商号
ゼリア新薬工業株式会社
ZERIA PHARMACEUTICAL CO., LTD.
業種
医薬品
設立
1955年12月
決算月
3月
市場
東証プライム
代表者
代表取締役社長兼COO 伊部 充弘
資本金
6,593百万円
発行済株式数
53,119千株
従業員数(連結)
1,746人


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