貴金属の調達は、ビジネスにおいて特に産業界では死活問題である。
しかしながらその供給は無限ではなく、
安定調達の実現に向け各社の策が要されている。
また現在は、素材となる貴金属の調達だけでなく、
地球温暖化や環境問題への対応も求められている状況だ。
この難問への最適解のひとつとして注目を集めるのが「貴金属リサイクル」だ。
当特集では、貴金属リサイクルをめぐる現況と将来性を紐解きながら、
注目企業のレポートをお届けする。
貴金属リサイクルの現況と将来性
プラチナやイリジウムは現代の産業になくてはならない素材だ。
しかしその産出量は少なく、産出地域も限定されている。
希少な資源を安定的に調達するためには、使用済みの工業製品から回収・再利用するリサイクルが欠かせない。
今回、取材班は、野村證券エクイティ・リサーチ部の松本裕司アナリストへの取材を基に、貴金属リサイクルの現況とその将来性を考察した。
循環型ビジネスによって社会貢献と企業成長を実現。新技術の提案にも注力
[7456]松田産業
地球の持続可能性と経済成長のバランス調整は、現代の産業界の避けられない課題である。
そのなかで貴金属リサイクル業界は、成長することが社会貢献になる稀有な業界といえる。
松田産業は、創業時から地球資源の有効活用に取り組み成長しつづけてきた。
貴金属リサイクルのパイオニア企業のビジネスを紐解く。

世界の経済発展に貢献するイリジウム、ルテニウムの雄
[7826]フルヤ金属
スマートフォン向けリチウムタンタレート結晶の製造に使われるイリジウムルツボやHDD用のルテニウムターゲットなど、高度IT社会や資源循環社会の進展に不可欠な素材としてプラチナグループメタル(PGM:白金族)に属するイリジウムとルテニウムが注目を集めている。
この分野で圧倒的なシェアを保持し、世界市場をリードするのがフルヤ金属だ。
時代の先を読む先見力で躍進を続けるフルヤ金属の今後の成長戦略を古屋堯民社長に聞いた。
