個人投資家のための企業情報Webマガジン
個人投資家に、2022年に注目する「イベント」「業種」「銘柄」を尋ねるアンケートを実施した。
【アンケートの概要】
・対象:個人投資家向け情報サービス「MIR@I」会員かつ『アイアールmagazine』読者
・方法:「MIR@I」会員専用Webサイトにて回答
・期間:2021年10月19日~10月26日
・送付数:22,596件
・返信数:2,135件(回答率:9.4%)
目次
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Q1.2022年に予定されているイベントで株式投資に影響があると思われるものは?(MA)
上位のイベントは、「東京証券取引所市場区分変更(4月)」「参議院議員通常選挙(7月)」「北京冬季オリンピック・パラリンピック(2~3月)」となった。
この設問で設定した選択肢以外の注目イベントを自由記述で尋ねたところ、「イベント」という観点からはやや外れるが、「中国経済に関する懸念」についてや、政府の政策案である「金融所得課税強化」に関連する回答が多かった。

Q2.2022年に注目したい業種は?(MA)
注目業種を尋ねたところ、上位から「医薬品」「情報・通信業」「サービス業」「精密機器」「食料品」の順となった。
このうち「医薬品」「サービス業」「食料品」については、注目する理由(自由記述)として「コロナ禍の影響が強い業種」であることがあげられていた。
少なくない個人投資家が、2022年も日本経済にコロナ禍の影響が残ると見ていることがうかがえた。

Q3.2022年に注目したい銘柄は?(FA)
~ベスト50銘柄一覧~
「2022年に注目したい企業」という設問にフリー記入で回答いただき、回答数の多い順に50社を一覧にした。
傾向として、やはりコロナ禍を意識した回答が目立った。
例えば38位のオリエンタルランドについては、読者コメントに「サービスが魅力的。コロナ収束後は業績回復」と書かれており、アフターコロナへの前向きな期待感がうかがえる。
2位のANAホールディングスも、「旅客需要がコロナ前の水準まで戻るのか?」と注目を集めていた。
また、「株価は低いが今後の世界的な事業展開が期待できそう」な武田薬品工業や、「新薬開発を見込む」塩野義製薬など、医薬品セクターをチェックする人が目立ったのも、コロナ禍を反映した結果といえるだろう。
このほか「日本の代表銘柄として信頼感がある」トヨタ自動車や、「日本の”Apple”になってほしい」ソニーグループなど、企業への愛着や応援も散見された。また「カーボンニュートラル対策に積極的」「SDGsに取り組んでいる」「ESGがしっかりしている」など環境対策や企業統治に関するコメントも見受けられた。
2022年、この潮流はどう変化するのか。あわせて注目していきたい。
※ QUICKデータ(2021年11月26日時点)を基に作成。QUICKデータにない情報は「-」と表記。「売上高」「経常利益」については、IFRS(国際財務報告基準)ならば「営業収益」「税引き前利益」など、各会計基準の類似科目の数値を掲載
※ 参考株価は2021年11月25日終値


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