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野村證券セクターアナリストが解説<br />
2022年の注目業界、注目銘柄

野村證券セクターアナリストが解説
2022年の注目業界、注目銘柄

2022年1月1日
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新型コロナウイルス感染症蔓延が収束へ向かい始めた2021年を経て、2022年は本格的なリオープニング(経済活動の再開)が期待される年となるだろう。そこで本特集では、読者(個人投資家)が注目する業界の2022年以降の展望と、銘柄選定にあたって見極めるべきポイントを野村證券セクターアナリストに解説いただいた。

読者アンケートを参考に
注目業界をピックアップ


 本特集では、野村證券のセクターアナリスト5氏に、業界ごとの直近の株価動向の背景や、“ウィズコロナ”に舵を切った各業界・企業がどのような成長戦略を描いているのかをうかがった(2021年11月30日時点の情報)。

 浮かび上がったのは、コロナ禍で被ったダメージが一律ではなかったのと同様に、その回復軌道も業界ごと、または同じ業界でも企業ごとに千差万別であることだ。

 さらに、各業界が以前から対応を迫られていた諸課題(国内マーケットの縮小、人口•世帯構造の変化、SDGs等)が、成長戦略に深く関わっていることも明らかになった。そこで5氏には、各業界の基本的な捉え方にも触れていただいた。

 業界の選定にあたっては、「2022年に注目したい業種と銘柄」を尋ねた本誌読者(個人投資家)アンケートから抽出した。

 今回セクターアナリストに解説いただいた「情報・通信業」「食料品」「電気機器産業用エレクトロニクスセクター」「電気機器民生用エレクトロニクスセクター」「銀行業」は、同アンケートで多くの票を集め、かつ注目銘柄数も多かった業種をピックアップしたものである。
  

【アンケートの概要】
・対象:個人投資家向け情報サービス「MIR@I」会員かつ『アイアールmagazine』読者
・方法:「MIR@I」会員専用Webサイトにて回答
・期間:2021年10月19日~10月26日
・送付数:22,596件
・返信数:2,135件(回答率:9.4%)

高い安定性を誇る情報・通信業界
マイナス要因はわずか


 注目業界で最初に取り上げるのは、実質的に日本電信電話(NTT)〔9432〕、KDDI〔9433〕、ソフトバンク〔9434〕、楽天グループ〔4755〕の4社体制で構成される情報・通信業である。

 増野大作アナリストが注目するのが、NTTにおいては、NTTドコモの100%子会社化などのグループ再編効果。KDDIはコンテンツ戦略による差別化、ソフトバンクは料金プランやキャッシュレス決済拡大の効果が期待されている。

 特にNTTの「IOWN」構想は、情報・通信業のサステナブルの取り組みという観点からも注目したい。

※本文を読む(「【情報・通信業】総合力強化が次の高収益モデルを支える」が開きます)

 
野村證券エクイティ・リサーチ部 増野 大作 氏

コロナに翻弄された食料品業界
原材料高騰で値上げが期待


 食料品業界は、本特集で取り上げる業界のなかでも、特にコロナ禍に翻弄された業界のひとつといえ、それだけに読者の注目度も高かった。

 数度にわたる緊急事態宣言の発出によって外食産業が大きく打撃を受けた一方で、コロナ禍初期の内食特需など、プラス/マイナスの両面で影響を色濃く受けた。

 藤原悟史アナリストによれば、今回のコロナ禍は、以前から指摘されていた「日本の食卓」の変化を鮮明にしたという。

 さらに、食料品業界の特殊性として、各企業が多様な事業を抱えていること、市場の縮小に伴う海外展開が成長の鍵になることを指摘。加えて、変革期に直面する同業界の先行きを見極めるための中長期的な視点も紹介している。

※本文を読む(「【食料品リオープニング後は「値上げ」と「海外成長」に着目」が開きます)
野村證券エクイティ・リサーチ部 藤原 悟史 氏

コロナ禍が事業機会を生む
産業用エレクトロニクス


 電気機器業界は、もともと明確な区分が非常に難しい業界である。産業用エレクトロニクスセクターに分類される日立製作所〔6501〕やNEC〔6701〕、富士通〔6702〕等の銘柄は、かつて白物家電やパソコン、スマートフォン端末などの製造・販売で知られたものの、グローバル市場での競争に敗れた結果、BtoB(企業間)ビジネスへの転換を進めたという経緯を共有している。

 山崎雅也アナリストは産業用エレクトロニクスセクターの中長期的なポイントに「デジタル化」「グリーン化」をあげ、コロナ禍によってこの潮流が加速しており、新たな事業機会を生んでいると指摘する。

※本文を読む(「【電気機器 産業用エレクトロニクスセクターデジタル化・グリーン化の潮流を大きな成長につなげられるか」が開きます)
野村證券エクイティ・リサーチ部 山崎 雅也 氏

民生用エレクトロニクスの
成長の鍵は「環境」「デジタル」


 家電メーカーをはじめとする民生用エレクトロニクスセクターは、「巣ごもり需要」がコロナ禍中の業績を牽引してきた。しかし、その特需も高止まりの兆候があり、ピークアウトの懸念は無視できないリスク要因となるだろう。サプライチェーンの問題(半導体不足、コンテナ不足)を含め、同セクターには不透明な材料が少なくない。

 岡崎優アナリストは、同セクターの銘柄選定について、各企業が描く中長期的な成長ストーリーをポイントに挙げる。

 民生用エレクトロニクスセクターに分類される企業の多くは、主力事業で培った技術を活かした多角的な事業領域を持つ。これらの事業ポートフォリオを管理し、会社全体の成長戦略やビジョンに結びつけることが中長期の成長戦略の鍵であるという。

※本文を読む(「【電気機器 民生用エレクトロニクスセクター多角化戦略を理解する鍵は環境問題とデジタル化」が開きます)
野村證券エクイティ・リサーチ部 岡崎 優 氏

変革期に直面する銀行業
大手と地銀で分かれる明暗


 マイナス金利政策の長期化による利ざやの縮小や、人口減少による資金需要の将来的な低下などの課題を抱える銀行業界は、周知のように特に地方銀行の経営悪化が著しい。これに伴って、銀行業界の銘柄は低位株と位置付けられがちだが、こうしたイメージは業界の実態を正しく反映していないと高宮健アナリストは指摘する。

 国内資金に特化した地方銀行にとっては厳しい環境が続くものの、大手銀行の2021年度決算は、海外事業の復調などを追い風にその多くが増益で推移しており、2022年度も継続が期待できるという。

※本文を読む(「【銀行業進行する大きな「変化」から新しい銀行像を探る」が開きます)
野村證券エクイティ・リサーチ部 高宮 健 氏

2022年のイベント
最注目は東証市場区分変更


 今回実施した読者アンケートでは、「2022年中に予定されているイベントで、株式投資に影響があると思われるもの」も尋ねている。

 最多回答は、東証の現在の4市場が、プライム、スタンダード、グロースの3市場に再編成される「東京証券取引所市場区分変更」(4月)。その目的は各企業に企業価値向上を促すことにあり、個人投資家の銘柄選定に直接影響するだけに2位以下に大差をつける関心を集めた。

 上位回答には、ほかに「参議院議員通常選挙」(7月)や「北京冬季オリンピック・パラリンピック」(2~3月)などがあがった。

 さらに、本特集のまとめとして、読者が選んだ「2022年の注目企業」の一覧を参考株価と共に掲載している。

※本文を読む(「【意識調査】2022年に個人投資家が注目するイベントと業種」が開きます)
2022年に予定されているイベントで株式投資に影響があると思われるものは?