アイアールマガジン

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特別企画

商社とモノづくりの二刀流を磨き
「異色ある価値創造企業」を目指す

岩佐 恭知

岩佐 恭知
Yasuchika Iwasa
代表取締役社長

顧客と仕入れ先をつないで適材を提供するだけでなく、高い技術力で裏付けられた知見によってイノベーションを創り出す「テクニカルイノベーター」への変革を掲げる日邦産業。環境変化にも動じない強固な事業構造のあり方と、さらなる成長への布石について、岩佐恭知社長に聞いた。

商社とモノづくりの
相乗効果が価値を生む


――日邦産業のビジネスの特色をお聞かせください。

岩佐恭知社長(以下岩佐)  当社グループはエレクトロニクス(電子部材・住宅設備の関連部材)、モビリティ(自動車部品)、医療・精密機器(医療機器・OA機器の関連部品)の3つの事業領域でお客さまのモノづくりを支えています。このような事業領域の幅広さに加えて、長年にわたり関係性を深めてきた協力メーカー製の部材を販売する「商社機能」と、精密プラスチック成形を核とした「モノづくり機能」を併せ持つことが当社の特色・強みであり、経営方針に定める「異色ある価値創造」の基本機能となります。

 また、お客さまのニーズに丁寧かつ細やかに対応するために、営業・生産拠点を国内外に34カ所(業務提携先を含む)構え、特に“ASEANに強い企業”ASEANに強い企業とお客さまからご評価いただいています。

 商社兼メーカー、メーカー兼商社という2つの側面を持つ企業は、国内にも少なからず存在しますが、当社のように「商社」と「モノづくり」のどちらかに偏ることなく、“二刀流”で相乗効果を発揮している企業は多くはありません。

 例えば、モビリティ事業で培ったエンジン部品(重要保安部品)に関わる製造や品質保証の技術をエレクトロニクス事業に移植することで、提案営業の信頼性が増し、今ではお客さまの調達部門のみならず、開発部門からも頼りにされる関係性を築くまでに至っています。

「中計2022」の期間に
新たなビジネスモデルの構築に挑戦


――現在進行中の「中期経営計画2022」(中計2022)についてお聞かせください。

岩佐  “足元を固める期間と定めた前「中計2019」(2017~2019年度)では、事業領域を前述の3つに絞り込み、事業の「選択と捨象」「リバランス」を進めてきました。結果、業績推移グラフのとおり、本業による利益を示す当3カ年の累計営業利益を、計画値19.5億円に対して実績値は24億円と、回復軌道に乗せることができました。

 これに続く「中計2022」(2020~2022年度)では、“新たなビジネスモデルの構築に挑戦する期間と定めて、各施策を実行しています。具体的には、①新たな事業領域の開発、②新商材、新技術、自社企画製品の開発、という2つの戦略テーマを掲げています。これを、自前のリソースだけでなく、新たなビジネスパートナーとの事業提携を図りながら実現したいと考えています。

――現中計の先に日邦産業が目指す姿を、どのように考えていますか?

岩佐  当社グループは、さらにその先の「中計2025」(2023~2025年度)を“新たなビジネスモデルをもって、業界内における存在感を向上させる期間と定めています。

 各事業の目標は、エレクトロニクスは、“材料の分析・評価、さらにオリジナル材料の開発まで対応できるメーカー機能を備えた材料商社となること。モビリティは、“電気特性・信頼性評価技術などの習得を図り、Tier2(2次下請け)からTier1.5へのステージアップを図ること。医療・精密機器は、“医療機器部品の受託生産体制を国内にも広げ、医療機器部品のOEMメーカーになることです。

 現在はこれらの実現に向け、“今われわれがなすべきことは何かを考え、それを実行戦略として「中計2022」に落とし込み、実直な活動を進めるとともに、効果性と効率性を踏まえたM&Aの検討も進めているところです。

名古屋発の
グローカル企業へ


――
2020年11月に、名古屋証券取引所市場2部に上場されました。

岩佐  当社グループは大阪で創業しましたが、愛知県稲沢市にマザー工場を構えており、もともと名古屋地区に深いご縁がありました。さらに2018年の本社移転を機に、名実共に名古屋に根を下ろすことになりました。ジャスダックに加えて名証2部に重複上場したのは、モノづくりが盛んな当地域における当社の知名度向上を図り、新規取引、人材採用、および個人投資家の皆さまへのIRを強化していくためです。今後は名古屋を本拠地としつつ、国内外の各所在地域に根差したグローバル企業(グローカル企業)を目指していく考えです。

――株主還元の考え方についてお聞かせください。

岩佐  当社は、2020年6月に発表したとおり、赤字が継続していたメキシコ製造事業の撤退を意思決定し、収益に影響するマイナス要素を当期(2021年3月期)内に出し切る計画です。これに合わせ、当期はコロナ禍という特殊な外部環境の影響も受け、減収・減益・減配となる見込みですが、翌期以降の業績ならびに株主還元は、当社ホームページに記載のとおり、持続的な成長とこれに合わせた増配を計画しています。多くの個人投資家の皆さまから関心を寄せていただけるよう、企業価値の向上に努めていく所存です。
 

当社株式等の大規模買付行為に関する対応策の継続について

日邦産業では、2020年6月開催の第69期株主総会で、いわゆる買収防衛策継続に関する議案が承認された。施策を継続した目的を岩佐社長に語っていただいた。

「現在の当社は、お客さまの技術やその他の機密情報をもとにして、商材の開発や製品の量産をしています。お客さまにとって大切で重要な機密情報を当社に開示(移植)してくれているのは、お客さまが当社を信用してくださっているからです。

 当社が買収防衛策を導入し、継続しているのは、当社の発行済株式総数の20%以上を購入しようとしている方に対して、その購入に先立ち、その目的等の必要情報の提供を求めることができ、さらにはその必要情報の評価、検討等にかかる十分な時間を確保することができるからです。もし十分な事前検討ができないままに当社の支配権に異動が生じたとしたら、お客さまが“機密情報の流出” を強く危惧されるのは当然のことであり、これにより、お客さまと当社の良好な関係が崩れてしまえば、当社の企業価値も、株主共同の利益も確保することができなくなります。

 以上のことより、当社はこの対応策を継続しています」

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