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特別企画

自動車販売店の枠を超えて
カーライフのすべてを支える企業へ

広田 靖治

広田 靖治
Seiji Hirota
代表取締役社長兼CEO

徹底して“お客さま目線”に立つ販売スタイルで、自動車販売業界に新風を吹き込んできたネクステージ。経営目標「2030年ビジョン」で、1兆円企業を目指すことを宣言した。広田靖治代表取締役社長兼CEOに、次なるステージに向けた戦略を聞いた。

自動車販売業界では
特異なビジネスモデルを構築


――ネクステージのビジネスの特長を教えてください。

広田靖治社長(以下広田)  当社グループは、中古車販売を核としたビジネスを展開しており、整備施設を備えた地域最大規模の「総合店」、SUV専門店「SUV LAND」、輸入車専門店「UNIVERSE」といった大型店に、輸入車正規ディーラー、買取店などを加えた136店舗(2020年5月末時点)のネットワークを構築しています。

 自動車販売業界は、小売業のなかでも中小零細の販売店が多数存在(約8万1,000軒)する特殊な業界ですから、これだけの店舗ネットワークを有していること自体が、当社の特長のひとつといえます。さらに、高品質商品の品揃えや、クルマ本体はお求めやすい適正価格で販売し、カー用品や点検・修理、保険といった製品・サービスのクロスセル(関連商品販売)で収益をあげるビジネスモデルでも、他社との差別化を実現しています。
 

――顧客との「生涯取引」を重視しているそうですね。

広田  クルマを乗り換えるまでの年数は平均9年といわれますが、その間には日々のメンテナンスや車検、保険、買い取り・下取りといったさまざまなイベントが発生します。当社の総合店では、購入から買い取り・下取りまでを1つの店舗で対応できるワンストップサービスを確立しており、次のクルマの購入時も同じ店舗をご利用いただける循環(=生涯取引)を生むことを重視しています。

 また、特に地方部では1世帯で2、3台のクルマを保有するお客さまが少なくありません。こうした地域では「世帯内取引」も進めています。例えば、ご夫婦で異なるメーカーのクルマに乗っている場合、普通はご主人のクルマの販売店で奥さまがサービスを受けることはできませんが、当社では輸入車を含めてメーカーを問わず対応可能です。お客さまが店舗に足を運ぶ機会を増やすことで、収益拡大を図っています。

――「2020年ビジョン」を1年前倒しで達成されました。


広田  2019年11月期の連結売上高が2,192億円となり、2020年に連結売上高2,000億円の達成を目指していた「2020年ビジョン」を実現することができました。現在は、「2030年ビジョン」を推進中です。

 計画では、2030年までに中古車販売の拠点で8,000億円、輸入車ディーラーの拠点で2,000億円を達成し、売上高1兆円を目指すこととしています。総合店を核とした出店戦略を加速させ売上規模を拡大するとともに、人材育成によってオペレーションの一元化を徹底し、店舗経営の効率を向上していきます。

――「出店戦略」と「人材育成」の具体策をお聞かせください。

広田  全国にはまだ400~500拠点の出店余地があると考えています。主に地方都市を中心に「地域No.1店舗」を作り、競合店のお客さまを誘導できる店舗づくりを進めます。売上規模の拡大で経営基盤が強固になれば、都市部を含めた店舗展開も視野に入ってきますが、まずは好適地を見つけることと、仕組みづくりに専念します。

 店舗オペレーションの一元化では、グループ共通の店舗マニュアル「NーBOOK」に基づいた人材育成を実施しています。全車種に対応する商品知識だけでなく、KPI(重要業績評価指標)を伴う接客・店舗オペレーションのトレーニングは、自動車販売業界ではほかに例がないほど充実していると自負しています。

 また、大型店の出店戦略を進めるには整備士資格を持った人材の確保が喫緊の課題です。業界内における整備士の育成に少しでも協力するために、2019年に整備士学校を運営する学校法人土岐学園と業務提携を結んでいます。

 

「安さ優先」から脱却し
強固な経営基盤の確立へ


――直近の業績をどう評価しますか。

広田  2020年11月期は、前年の消費増税の影響に加え、新型コロナウイルスの感染拡大によって、自動車販売業界は大きな打撃を受けました。緊急事態宣言が発令された同年春以降は、当社も来店客数が減少し、販売台数が計画に比べ減少しました。こうしたなかで、当社では全店舗で販管費(家賃や光熱費、広告費等)を見直すとともに、ファーストプライス(店頭で売り出す最初の価格)の値付けをシステム化しました。つまり、競合店の状況などに応じて価格を変動させていた従来の価格設定を改め、市場相場と車両情報に応じた価格に基づき、販売することとしたのです。

 小売業界全体としても、お客さまは「とにかく安く」から「安心していい買い物をしたい」に移っており、クルマ選びも同様です。事実、今回の価格設定変更によって客足が鈍ることはなく、各拠点の収益は増税前を上回る水準に達しています。お客さまのご要望に沿った明確なプレゼンテーションができれば、当社にとっても適正な価格でご購入いただける。これは私にとっても新鮮な気づきでした。一時的な業績悪化についても、当社がより強い企業になるために必要な機会だったと捉えています。

――最後に、個人投資家の皆さまへのメッセージをお願いします。

広田  配当については、2017年11月期以降増配を続けており、今後も安定的かつ継続的な配当を目指します。自動車販売業は他の小売業界のような大手による集約が進んでおらず、全国にネットワークを広げることで当社のビジネスチャンスの余地はまだ無限にあると考えます。まずは売上規模の拡大と収益性の向上に注力し、皆さまのご期待に沿えるよう努力していきます。

 
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