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将来に向けての成長の鍵は
海外展開と“両輪経営”

医療用医薬品とコンシューマーヘルスケア製品で、
人々の健やかな暮らしを支える

伊部 充弘

伊部 充弘
Mitsuhiro Ibe
代表取締役社長兼COO

堅実な成長の鍵は
バランスのとれた“両輪経営”

 「健康づくりは幸せづくり」をモットーに、医科向けの医薬品を扱う医療用医薬品事業と、生活者向けのОTC医薬品(*1)などを扱うコンシューマーヘルスケア(CHC)事業を展開するゼリア新薬工業。
 
 「アサコール」「エントコート」や「アコファイド」をはじめとした消化器領域の治療薬の供給を通して医療に貢献するとともに、創業以来のロングセラー医薬品の「コンドロイチン群」や「ヘパリーゼ群」で人々の健康を支え続けている。同社は、この2つの事業を“車の両輪”に例え 、堅実な成長の牽引役としてきた。

―――

 近年の日本は世界的にも稀に見る超高齢社会となり、社会保障費の抑制を背景とする薬価の引き下げや、ジェネリック医薬品(後発医薬品)の使用促進など、国内医薬品メーカーの事業環境は年々厳しさを増している。

 同社の2020年3月期における連結業績は、売上高604億円(前期比2.3%減)、営業利益40億円(同9.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は29億円(同15.3%減)となった。

(*1)薬局・薬店・ドラッグストアなどで処方箋がなくても購入できる医薬品
 

特徴ある製品ラインアップで社会に貢献

 ゼリア新薬工業が「車の両輪」に例える2事業の強みは独自の製品ラインアップにある。

 医療用医薬品事業では、特に消化器疾患治療薬で存在感を発揮。
潰瘍性大腸炎(*2)治療剤「アサコール」、クローン病(*3)治療剤「エントコート」や、世界初の機能性ディスペプシア(*4)治療剤「アコファイド」など、同社ならではの製品群が疾患治療に貢献している。

 CHC事業においては、主力製品の「ヘパリーゼ群」「コンドロイチン群」「ウィズワン群」などのOTC医薬品や医薬部外品をはじめ、健康食品に至るまで多種多様な製品をラインアップし、生活者の多様なニーズに応えている。

 (*2)大腸の粘膜にびらんや潰瘍を生じる原因不明の炎症性疾患
 (*3)小腸・大腸を中心とする消化管に炎症を起こす原因不明の病気。
           びらんや潰瘍を生じる慢性の疾患
 (*4)症状の原因となりそうな病変がないにもかかわらず、
    胃もたれ、胸やけ、吐き気、胃の痛みなどの症状を覚える疾患


 

将来の成長の鍵は「グローバル展開」

 そして近年、ゼリア新薬工業の成長を支える新たな柱とすべく同社が取り組んでいるのが「グローバル展開」である。

 同社では企業理念のひとつである〝Reach out to the world”(世界に目を向けて)に基づき、かねてM&Aで海外拠点となる企業を取得してきた。その軸となるのは、消化器領域にフォーカスしたティロッツ・ファーマ社(スイス)、コンドロイチン硫酸ナトリウムを供給する専業メーカー・ZPD社(デンマク)、成長著しいアジア地域の事業拠点として期待するF.T.ファーマ社(ベトナム)の3つの子会社である。

 ここ数年の海外事業の新たな展開をあげれば、2018年にティロッツ・ファーマ社が欧州で販売を開始した「ASACOL 1600㎎」が順調に販路を拡大している。また、ティロッツ・ファーマ社は2020年4月末に中国において「ASACOL」の販売承認を取得しており、新たな販売テリトリーを獲得した。アジアで最も炎症性腸疾患の発生率が高い中国は患者数が拡大しているといわれており、ゼリア新薬工業は「ASACOL」のさらなる成長に期待している。

 また、2019年10月には東南アジア2カ国(タイ、インドネシア)、2020年1月にはブラジル、メキシコなど中南米地域13カ国を開発・販売対象とする「アコファイド錠 100㎎」のライセンス契約を締結した。同社の2020年3月期の海外売上高比率は31.0%と、当面の目標としていた30%を達成した。

 ゼリア新薬工業は、国内外ともに今以上の発展を目指して事業を展開しつづけ、それに伴い将来の成長の糧となる積極的な投資を検討している。
 直近では、2020年4月に健創製薬(旧社名・日水製薬医薬品販売)を完全子会社化した。これは「ヘパリーゼ群」の主原料である肝臓加水分解物の安定的な調達の実現を意味する。CHC事業のさらなる拡大に布石を打ったといえるだろう。
 

株主還元にも注力
今後も持続的な成長を実現

 上場以来、ゼリア新薬工業は株主重視の姿勢を堅持し、利益還元を充実させてきた。

 自社グループ製品を用いた株主優待も人気が高く、特にグループ会社のイオナインターナショナルが製造する「イオナ」化粧品のスキンケアセットは女性投資家に好評だ。

 国内の事業環境の変化に対応し、グループの持続的な成長を実現するため、グローバル事業を積極的に展開するゼリア新薬工業。
企業活動すべてにおいてベスト・クオリティを追求してきた同社が、「車の両輪」に「第3の柱」を加えて力強く進む姿に期待したい。
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